千葉県内最古級で最大級の高さ3.32メートルの珍しい桜の一木造り聖観音像が鎮座。近くにある鶴峯八幡宮の別当寺として歴史的にも重要な役割を果たしてきたお寺です。昔は祭りなども開催されていた。ご開帳は8月17日、年1度。
奈良を感じる房総の代表仏像彫刻「日光寺 木造聖観音立像」











平安時代の10世紀作の『木造聖観音立像』
日光寺「木造聖観音立像」のように単独で安置されるご一面二臂(いちめんにひ/一つの顔と二本の腕)の像は聖観音と呼ばれる。「仏像の桜の木の由来」
日光寺の木造聖観音立像の桜も季節を知らせ、村人を見守る存在として、永い年月を超えて大切にされた特別な木だったために選ばれたのかも知れません。もし大事な木であるならば、仏像のためといえ切り倒すとは思えません。
日光寺の木造聖観音立像の桜も、何か特別な由来を持っていたために、寿命やアクシデントで枯れてしまった霊木を再生させたいという願いから仏像へと姿を変える事となったと言われている。
観音菩薩は、生きているもの全ての救いを求める声に応じ、自由に神仏のご加護によって得られる利益の救済を施す存在として広く信仰を集め、多くの仏像が残されておりますが、日光寺の木造聖観音立像はその中でも特色ある作品として知られている。
像の高さは3.32mで木彫像としては千葉県内最大を誇る。材質は仏像彫刻としては珍しい桜の巨木を使用しています。
一木造の本像体部の背板は失われていますが、頭部から地付けまで内部をくり抜き、また、両腕は肩で矧ぎ付け、左ひじから先をさらに矧ぎ付けるなどの技法で造られている。
本像は彫眼で頭が顔が丸く、衣のひだも浅く静かに垂れ下がる点などから、発見当初平安時代末期(12世紀後期)の作と思われていたが、昭和61年の修理に伴う調査の結果、10世紀後期の作と推定されるに至った。これは千葉県内の木彫像の中でも極めて古い時期の作品の1つであり温容・慈悲に満ちた顔つきと、均整のとれた身体や手足とあいまって、千葉県の仏像彫刻史上欠く事の出来ない作品として高い評価を受けている。
生まれも育ちも日光寺のふもとの管理人さんの話

源頼朝が名付けた地
風戸の地名の由来は、源頼朝御一行がこの地域に訪れたとき、この町内に入った瞬間に止んだ風を感じ源頼朝が「ここは風の扉だ」と言われて風戸という地名がついたと云われている。

お堂の柱に飾られている布の想い
代々安産の仏様と拝められ、赤ちゃんができるとお参りに来て、この布を畳んで縫ったモノを借りていき、無事産まれたら、また新たな布を収めるという風習があった。約50年前は沢山飾られていたが、布は虫に食われ、若者が少なくなり、今は見かけなくなった風習。



千葉 市原市 日光寺の情報

〒290-0241 千葉県市原市風戸81番地
https://maps.app.goo.gl/Tv4mV1ah5rH9ydnd9
[創建] 奈良時代 天平勝宝5年(753年)に伽藍が建立と伝わる
[御朱印] なし
[アクセス]電車:小湊鉄道光風台駅から徒歩約15分 / バス:光風台坂上バス停から徒歩約8分 / 車:姉崎袖ケ浦IC約14分
[駐車場] あり(1,2台)
[開門時間] 24時間
[仏像観覧] 覗き見程度、ご開帳は毎年8月17日のみ
[拝観事前連絡] 必要 (市原市文化財課に連絡)
[拝観料] 志納
[ホームページの有無] なし




