千葉県市原市の無量寿寺(むりょうじゅじ)は、1734年に創建。約290年の歴史を持ち、自然豊かな環境で古き良き風情が残る。2024年に本堂を再建し、暖かな日差し込み木の香りが漂う新しい本堂が完成した。
ご本尊は江戸期に制作された阿弥陀如来で、約2年前に文化財修復士・久保暁子氏によって修復されました。脇侍も同じく江戸期の作で、近年修復が施され、美しい極彩色をまとった地蔵菩薩と毘沙門天が並びます。さらに、江戸期制作の大日如来をはじめ、近代制作の愛染明王、厨子に納められた江戸期の観世音菩薩や毘沙門天。
また、江戸期に制作された不動明王と、その両脇に立つ制吒迦童子(せいたかどうじ)・矜羯羅童子(こんがらどうじ)による不動三尊像も拝見できます。
不動三尊像と、厨子に納められた愛染明王は、茨城県桜川市に工房を持つ仏師・飯泉太子宗氏によって修復されました。
本堂には、色鮮やかな仏さまたちや、美しい文様で描かれた曼荼羅が、木の温もりと香りに包まれた空間で訪れる人の心を穏やかにしてくれます。

江戸時代のご本尊の阿弥陀如来




極彩色を纏った毘沙門天と地蔵菩薩







強き眼差しの朱色の仏像美「愛染明王」




そっと見守る、光と影に浮かぶ仏たち








座り制多迦童子を従えた成田山式の不動三尊像




歴史と木の温もりに包まれて、日常が彩られる「無量寿寺」

目で見ることのできる至高の聖域「曼荼羅」
緻密な色彩と幾何学模様によって宇宙の真理を視覚化した「金剛界曼荼羅 胎蔵界曼荼羅」。その前に君臨する愛染明王が放つ色彩の輝きは、まさに圧巻の一言に尽きます。

枯れることなき「上之坊の御神木」
幹周り約4m、樹高約20m、樹齢約300年の広葉杉。無量寿寺創建時に植栽と伝承。令和元年の台風により上部が折れたが、枯れず強い生命力を持っている。

山口 晃氏の美しき流線「広目天」
繊細なタッチと力強い色彩が融合し、神秘的な佇まいを現代的な美学で描き出した、山口 晃氏の独特な世界観が凝縮された美しき展示物。

時を超えて見守る、お寺の偉人
見上げれば、密教の歴史を紡ぐ高僧たち。木のぬくもりと柔らかな光に包まれて、優しい眼差しに見守られるような安心感に満たされる空間。

千葉県 市原市 無量寿寺の情報
〒299-0123 千葉県市原市深城564
https://maps.app.goo.gl/umzKW6HdpnTiJT5LA
[創建]1767年
[御朱印] あり(ご希望の方は直接住職さんにお申し付け下さい)
[アクセス]東京湾アクアライン連絡道経由館山自動車道「姉崎袖ヶ浦」出口より車で10分 / 小湊鉄道線「光風台駅」からタクシーで15分、JR内房線「姉ヶ崎駅」よりタクシーで17分/JR内房線「姉ヶ崎駅」東口より小湊鐵道[姉25 市原緑園都市ターミナル行]にて「有秋台団地」バス停下車 徒歩24分
[駐車場] あり
[開門時間] AM8:00~PM17:00
[電話番号]0436-66-7653
[拝観料] 志納
[仏像観覧について]要事前連絡
[Instagram]https://houkongouji.blog.fc2.com/




執筆者のひとこと
無量寿寺の美しく整えられた境内に身を置き、仏像の撮影や住職さんとの会話をすることで、その歴史を肌で感じることができました。
際立つのは住職さんのお人柄、良い意味で僧侶という固定観念を覆されるほど親しみやすく、壁を一切感じさせない丁寧な立ち振る舞いに、ただただ感謝の気持ちでいっぱいです。たくさんお話ししてしまいました(笑)
また、現代の寺院を取り巻く課題を見据え、今のやり方で模索されている姿勢にも感銘を受けました。新たな学びを得ただけでなく、自分自身の価値観も大きくブラッシュアップされました。
「仏像が好き」というだけで、こうした素晴らしいご縁が繋がっていくことに驚くとともに、この縁をこれからも大切にしていきたいと改めて思った一日でした。




